先日、YAGPでご活躍のミーシャ・チューパコフ先生をお招きして講習会を2日間行いました。なかなか地方の小さいバレエスクールにはお呼びできない先生ですが、ご縁があり毎年お声がけいただいております。世界中の優秀な若い人材を育てていらっしゃるだけあって、厳しい目でご指導されていました。今では習い事の一つとして気軽に始められるバレエですが、たとえバレリーナを目標としていなくても稽古事としてもう少し頑張って取り組んでほしいと思いました。習い事と稽古事のニュアンスの違い、考えたことありますか?意味合いとしては同じようでも後者の方は自主的に何かを取得しようとすることのような気がします。ミーシャ先生の授業は英語でしたが、言葉が聞き取れなくても何かを得ようと本気で思うとき、相手の表情や身振り手振り、その場のシュチュエーションで理解できるかと思います。普段はできていることでも、緊張感で飛んでしまうことがありますよね。私も経験しましたのでよくわかります。このような状況下におかれる経験はとても大切で今後の成長の糧となることでしょう。さて、どんなことが起こったか。いつものアンシェヌマン(踊りの組み合わせ)と違う。音楽が聴きなれていない。強く注意される(英語で)注意を行うと音に遅れる。順番を間違える...はい、皆さん一番大切なのは音楽ですよ!バレエは音楽の知識がなければ踊れません。何拍子なのか、レガートなのかスタッカートなのか、ワルツなのかタランテラなのか。アクセントはどこにあるのか。前奏を聞いただけで、曲を理解しなければなりません。そこに動きを合わせていき、注意も怠らない。子供たちにとってはもうパニックです。以前子供たちに質問したら、「だって、知らない曲だもん!」と返事が返ってきたことがありました(笑)10年ぐらいレッスンを続けると基本的な注意が体に浸み込みます。体も成長して筋肉が使いやすくなります。そして自然と体が動いてくれるようになります。但し真面目に稽古をした場合ですが。私もミーシャ先生に会って新しい知識を頂くのがとても楽しみです。コロナ禍で海外に行くこともなくなり、すっかり衰えた英語力も使うことで少し復活します。とにかくすべての経験が生徒さんたちの人生に役に立ってくれることを願っております。 次は7月21日(日)日立市芸術祭の舞台です。皆様のご来場を心からお待ちしております。